teacher17後 千代 先生

FOR YOU TALK | INTERVIEW 17出来ないのはやろうと思わないだけ。

後 千代 先生

1997年10月の邦友会誌 Vol.29に掲載された「FOR YOU TALK」記事より
後 千代 先生

今回は、会計監査論を担当している後千代先生です。
精力的に活動している方なので取材をお願いしてから、とても楽しみにしていました。

Qプロフィールを教えてください

昭和30年5月8日生まれ、42才です。山口県宇部市出身で高校までいました。高校を卒業後、岡山大学2部の夜間部経済学科に進みました。その頃父親が亡くなった事もあって大学院に進みたかったのですが、経済的に勉強しながらというのは難しかったので東京の民間企業に就職しました。とにかく生きていかなくちゃいけなかったですからね。その後夫になる人が名古屋にいましたからとりあえず一旦名古屋に来ました。でもまた民間企業に就職してもやめてしまったら何のキャリアにもならないでしょう。彼は名大で働けることになったので今度は私が勉強したいと思って、本当は他の大学に行きたかったけど彼と離れるのは嫌だったので名古屋の大学に決めました。名古屋に来てからもう17年になります。

Q変わった名前ですよね。

夫の実家の方でも親戚くらいで決して多くはないんですよ。電話とかで必ず一発で通じないのが、悲しいです。漢字をみた人は、「のちさん」とか「あとさん」とかいろいろ考えてくれますが、ただの「うしろ」なんです。

Qご家族について教えて下さい

名古屋大学に勤務する夫と中1と小5の女の子の4人家族です。夫とは、岡山時代にサークル活動を通じて知り会いました。その時は特別な関係ではなくて、卒業して自分から電話をかけて・・・。不思議ですよね、縁っていうのは。
上の子が5才で下の子が2才の時、私と子供達はたった1年半ですが夫の仕事の関係でイタリアに住んでいました。私はイタリアでも勉強のために図書館に通っていました。子供達はベビーシッターに預けたり保育園に通ったり、どちらにしてもイタリア人しかいないような環境だったので、姉妹の間ではイタリア語で話していたため下の子は帰国間際に「お母さん達の話している事がわかんない。」と、わんわん泣いていました。日本語を忘れてしまったんですね。上の子は半年程小学校に行っていたので英語を勉強する時、イタリア人がよく間違う間違い方と、日本人が間違えやすい間違え方の両方で苦労してるからかわいそうですよ。
でも、子供達はファームスティなどに積極的で一人でも海外に行くことに平気なので、良い経験だったと思っています。

Qどんな学生時代だったのですか?

小学生か中学生の時、父親に「あなたはすごく自由なんだよ。どこに行って何をしても自由なんだよ。」って言われたので、その時は「ああそうなんだ、自由なんだ。」と思ったんだけど、今考えてみると自由って何もないってことでしょ。お金もないし要するに自分の事を自分で決めて一人でやってくんだって。だから、小さい時から自分でやっていかなくてはいけないっていうのがありました。

母親がクリスチャンだったから、小さい時からずっとカトリックの教会に行って身についているのが‘人と競争しない'という教えで、競争を楽しめないタイプですから学校の授業についても勉強で競争させられるって思えた瞬間にもうイヤだって思えてきて、高校2年の時はよくさぼりました。親を亡くしたこともあって、高校を卒業してからずっと自活していました。大学の教養部の時は、特別奨学金をもらうためにとにかく一生懸命勉強をしました。動機が不純ですけど、がんばりました。

後 千代 先生

Q趣味は?

趣味っていうか気功に凝っているんです。気功に興味を持ったのは随分昔なんですけど、チャンスがあって勉強することになり、やってみるとはまってしまったんです。学校の中で気の悪い場所(マイナスエネルギーが溜まっている所)をプラスに変えたり、肩こりや腰の痛みをとってあげたり、例えばマイナスエネルギーを持った人の近くにいると自分まで気分が悪くなってきたり、人の痛みがわかったりするんです。その人の痛みを取るだけでなく、その場所や自分の痛みも消えるんですよね。
これは特別な力ではなくて、みんな持っている力で知らず知らずにみんなその影響を受けているわけです。
子供達も気を感じることができるので、便利ですよ。

Qこれからの目標

行政の会計監査などの専門家なので、自分の町をどう知っていくか、限られた税金を使って町をどう良くしていくかを考えています。お金の使われ方ってとても大切だと思います。責任はとらないけど文句は言うという人が多い中で何かを決める時、敵味方にならず、感情的な対立をしないで中味だけで議論できる場を作っていくことが理想です。

Q卒業生にひとこと

後 千代 先生

子供が女の子ということもあって女性それぞれの生き方にエールを送りたいです。ぐちをこぼしてる人達を見ると、そうやって文句をいう暇があるんだと思います。やりたい事があるならそれをどうやったらできるかを考えればいいし、何か支障があるんだったらそれをどう退けるかっていうのを考えて、実際に自分でやればいいと思います。出来ないのはやろうと思わないだけで、何でもできると思います。自分でここまでと思ったら本当にそこまでになってしまいますからね。人間の思いはすごく強いということです。

取材を終えて

とても気さくな方でたくさんのお話しをしていただけて、楽しかったです。常に前向きなので元気のパワーをもらっているという感じでした。後先生、取材にご協力いただきましてどうもありがとうございました。今度は気功でお世話になりたいです。

(担当:高木・稲垣)

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