personal04イラストハウス「タンバリン」
あの人、この人 | INTERVIEW 04器用に生きるよりも、不器用に生きた方がいいと思います。
短大3回生 岡田 達政 さん
短大8回生 小島 徳太郎 さん / 臼井 千弘 さん
イラストレーター
“職場へこんにちは”パートⅣは、同じ東邦短大出身の3人が一緒に、ひとつのアトリエで仕事をしているという、珍しいケースのイラストハウス「たんばりん」を取材して、3人に色々な話を伺いました。
今回の“職場へこんにちは”では、フリーのイラストレーターであるのに、3人で集まって仕事をしているという、珍しいカタチのイラストハウス「たんばりん」の岡田達政さん(3回生)、小島徳太郎さん、臼井千弘さん(共に8回生)の仕事場へお邪魔しました。
そもそも3人が知り合ったキッカケというのは、小島さんと臼井さんが卒業後、石田先生の紹介で一緒にあるデザインのプロダクションに就職しました。そこで、以前からそこに勤めていた岡田さんと知り合ったそうです。(インタビュアー:中川 範行)
Q3人が集まって一緒に仕事を始めようとしたのは?
- 小島
- 自分一人でやっていると、内にこもってしまうけれど、3人いると他の人の作品が身近に見られるからね。刺激にもなるしお互い情報交換なんかもできるしね。
Qメリット・デメリットがあると思うんですが?
- 岡田
- みんなそれぞれ、自分の得意とする分野(手法)があるわけです。それで、そうじゃない分野の仕事が来た場合に、お互い協力してやれるというカタチがメリットですね。デメリットはあんまりないな。
Q「たんばりん」という名前はどうして?
- 岡田
- たんばりんの回りに、シンバルの小さい奴がいっぱい付いているでしょう。あれが一つでも欠けるとイイ音がしないでしょ。一つ欠けると調和が取れない…。つまり、世の中と調和が取れるようにという事と、掛けてあるんですよ。皆さんに可愛がってもらえるようにって事でね。
Qイラストレーターになろうと思った理由は?
- 臼井
- 別にイラストレーターになるつもりじゃなかったけれど、そのプロダクションでイラストレーターに振り分けられてしまったんです。
- 小島
- 同じです。
Qだいたい何時頃までお仕事をするんですか?
- 岡田
- 平均すると23時くらいまで。臼井君なんかがんばるから、夜中の2時か3時頃までやってますよ。
- 臼井
- う~ん、徹夜するとさすがにこたえるけどもね。そういう遅くなる時は、何本かの仕事のうち何本かを他の2人に任せてやってもらう、というやり方で手伝ってもらっています。これもメリットだな。
Qお互いの仕事や作品について意見や批評したりする事はありますか?
- 小島
- 作品にはそれぞれ個性があるので、言いたくても言えないな。
- 臼井
- お客さんの所で、こってりとしぼられた時なんかは、グチをこぼす事なんかはあるけどね。
Qそういう時のストレス解消法なんかは?
- 臼井
- もう、ごく平凡にどこかへ行って、飲んで騒いで…
Qここ(東別院)で「たんばりん」を始めて
- 岡田
- 4年くらいだね。
- 小島
- 話は変わるけど、8回生の卒業生で、デザイン関係の仕事をしているのは、僕と臼井君の2人だけなんですよ。
- 臼井
- みんな辞めちゃってね。厳しいし儲からないしね。
- インタビュアー
- そうですよね。実際、デザイン関係の場合、学校出たてでは通用しないですからね。
- 岡田
- そうだね。学校じゃ実践の事までは教えてくれないからね。
Qそれでは邦友会誌について
- 岡田
- あれはボランティアなんですか?
- インタビュアー
- そうですよ。
- 岡田
- そりゃ大変だ。それじゃあ何かあったらお手伝いしたいですね。
- 小島
- 先号を初めて見たからよくわからないんだけれども、学校の様子がよくわかるからいいね。
- 岡田
- そういうのがないと、さみしいよね。
- 小島
- カラーにしたらどうです?それと、僕らのクラス会を取材してください。
Q最後に学生にメッセージを
- 岡田
- 器用に生きるよりも、不器用に生きた方がいいと思います。つまり、最近は一つの事にこだわらないで世渡り上手というか、そういう人が多いけれどもそんな時代だからこそ不器用に一つの事を追い求める、という生き方でいった方がいいと思います。僕たちも子供の頃の夢を追い求めるという事がイコール、イラストレーターになった事だと思っているので、学生のみなさんも夢を追い求めていった方がいいと思います。
取材を終えて
最初は取材スタッフの先入観で、イラストレーターというと、どうしても個性的で自分の世界があってというイメージがあって、全然取材が進まないのではないかと思ったのですが、「たんばりん」のみなさんはとても気さくで話しやすく、取材もスムーズ(?)に終わりました。「不器用に生きた方がいい」と言われる岡田さんの生き方には、共感するものがあり自分たちもそれぞれの夢に向かって一歩一歩前進していきたいと思いました。