teacher22古市 久子 先生
FOR YOU TALK | INTERVIEW 22本当の幸せは毎日の生活にあります、自分の周りの人を大切にしてください。
古市 久子 先生
2009年10月の邦友会誌 Vol.45に掲載された「FOR YOU TALK」記事より今回は、新設された人間学部 子ども発達学科の学科長をされている古市久子先生をご紹介します。先生の印象は「パワフルな人」の一言ですね。元気で明るくムードメーカー的な存在の先生で、オープンキャンパスにはゆかた姿で学生たちを出迎えています。大学の新しい学部の顔となる先生のお一人です。
Qプロフィールを教えてください
奈良女子大学文学部を卒業。京都大学大学院教育学部修士課程修了。奈良女子大学文学部文部教官助手を5年半務めた後カナダへ行きました。2年後に帰国してから非常勤講師を多数経験させていただきました。夫の両親を看取り、子どもの大学入学を期に再就職したのが48歳だったんです。大阪教育大学の教授、東邦学園短期大学教授を経て、現在愛知東邦大学人間学部子ども発達学科学科長をさせていただいています。以前には八幡市の教育委員長や大阪府や大阪市を始め教育関係の審議会等にも出て、行政の仕事を通して子育ちを支援する仕事もしていました。
Q東邦に勤務するきっかけは?
大阪教育大学時代に関西の某大学の学長さんから、新しい学科を作る仕事をしてみないかと誘われました。そのときは気楽な気持ちで、一度見に行ってみようと思って大学に寄せていただいたのですが、だだっ広い山の大学から見るとコンパクトでいつも人の顔の見える東邦はいいなあと思ったことと、増田さん(現事務局長)をはじめ事務の方のフレッシュさにも魅かれ東邦に来ることを決めました。
Q先生のご専門は?
幼児教育学の表現です。若い頃は「幼児のリズム感の発達」に興味がありましたが、現在は「幼児の身体表現の発達」を研究しています。愛知東邦大学は図書館に絵本が多くあり、それを全て読むことを目標にしていますが、絵本に関する研究もしています。
Q今はまっているものはありますか?
造園です。庭の一角を見ると、一枚の絵になるように庭作りをすること。四季を通じてどこかに花が見られるように夏咲きのホスタと冬咲きのスイセンをセットで植えること、オーナメントを使ってユーモラスな雰囲気やお話の世界を連想させる庭作り、くすのきの幹にランの花をくっつけて咲かせるなど頭の中は朝から夜まで造園のことでいっぱいです。家の入り口に勿忘草(やぶかんぞう)を植えているのですが、嫌なことを忘れるという花言葉にちなみ、この家に入ってくる人は全て嫌なことを忘れられるようにという願いをこめてあります。
Q子どものころの夢は?
キュリー婦人の伝記をいつも読んでいたことから考えると研究者になりたかったのかなあと思います。でも、宝塚にあこがれたこともありましたし、体操選手を夢見て高校までは体操クラブに所属していました。それから音楽大学の受験に失敗したこともあります。また旅館の女将も夢の一つでした。気が多いですよねえ。
Q先生のご趣味は?
草取りが一番すき。外にいると細胞がじわじわと外気を吸って生き返ってくるように感じます。夏でも、冬でも、朝でも、夜でも電気をつけて、草取りは欠かしたことがありません。また、かえるやきのこの写真を撮ることやきれいな花があると絵を描くことです。とにかく、何をするにも自然の中にいるとご機嫌です。
Q今後の目標は?
この大学に来てくれた学生のもてる力を最大限伸ばすことが目下の目標ですが、ゆくゆくは、幼児教育のメッカとなることを目指したいです。子ども発達学科の内容はどこにも負けないつもりです。子どもに関心を持つ受験生の方にぜひ、お勧めください。
Q最後に先生から学生へ一言お願いします。
「今からでも遅くはないよ」「今日からが出発」「やる気さえ持てば、どんなことだってできる」いつも講義の中でこのメッセージを送り続けています。 卒業生の方へは次の言葉を送ります。「幸せは心の中に」。いつも前向きに生きることは大事ですが、求めればきりがないです。本当の幸せは毎日の生活にあります。自分の回りの人を大切にしてください。きっと、幸せは向こうから歩み寄ってくれます。あなたの心の中から幸せを育てて、心豊かな人生をお送りください。
取材を終えて
先生の手作りの絵詩カードをいただきました。(上記の写真)先生はこれを作ることによってストレスを解消していたそうです。自分に叱咤激励しながら作り、周りの人には幸せになれるようにとプレゼントされているんだそうです。みんなを元気にしてくれる言葉がつまった古市ワールドの本(あしたのあなたへ)も出版されています。
東邦で開催している公開講座(東邦コミュニティカレッジ)で先生が担当される講座があります。子育て中のお母さん必見です。賢い子どもに育てる講座を受けてみませんか。
とにかく忙しい先生なので、ずいぶん無理をしていただきました。新しくできた人間学部で古市先生は毎日奮闘しています。古市先生ありがとうございました。
(担当、稲高)