personal22短大29回生 三宅孝明さん

あの人、この人 | INTERVIEW 22一番良かったことは卒業してからも会えるという友達が出来た事かな。

短大29回生 三宅孝明さん
足助地域消防署勤務

邦友会誌 Vol.32(1999.3)に掲載された記事より
短大29回生 三宅孝明さん

今回のあの人この人は経営情報科の卒業生で、現在足助地域消防署(愛知県東部・東三河地区)に勤務している、三宅孝明さん(短大29回生)をご紹介します。
取材当日は雪が降り、高速道路も通行止めになったりと、待ち合わせの三好町へ行くのも一苦労でした。おまけに取材中も雪が降り続き、帰る頃には辺り一面、白銀の世界でした。

Q東邦短大の思い出は?

思い出はいっぱいあります。短大時代、僕は自治会活動をしていましたから、和丘祭では実行委員だったので、和丘祭の前1ヶ月間はみんなで自治会室に泊り、連日連夜、遅くまで準備に追われていました。
それに、クラブ活動の方もバスケ・サッカーと、ほとんどのクラブに顔を出していましたからね。全国大会や遠征にも行きましたね。でも、一番良かったことは卒業してからも会えるという友達が出来た事かな。

Q消防署に入ったきっかけは?

足助町の募集を見て受けようと思いました。就職試験は普通の公務員試験と同じ筆記と作文(タイトルは「私の信条」についてだった。)と体力テスト。
体力テストは持久走。何周走るという設定がなく先輩が先頭になって走り、受験者はその後についてとにかく走るんです。その他には基礎体力測定をしました。けんすいを何回できるのかとか、握力、背筋力測定をしたりしました。力だけは他にひけをとらないぐらいあったから、成績は良かったよ。(笑)

短大29回生 三宅孝明さん

Q入署して今は何しているのですか?

入署したら最初は消防学校に行かされます。6ヶ月間で消防士という資格を取りました。更に僕は1ヶ月間通って救急一課程という救急の資格も取りました。これを持っていると救急車に乗れるんです。今は救急車やタンク車なども運転しています。
実は就職が決まった頃、僕はバイクの免許しか持っていなかったので、2年生の12月から星が丘の自動車教習所に通い始めたんですが、車とバイクとの感覚の違いに苦労して、卒業時には免許が取れなくて、結局4月下旬まで教習所に通っていました。今はバイクより車ですけどね。

Q消防の一日の仕事は?

AM8:30 交代。勤務に就く。まず車の走行点検。
AM9:00~ その日によって色々違うけれど、訓練やそうじとか。訓練はオレンジ色のレスキュー服を着て消火・救急などすべての訓練。救急はシュミレーション形式で行います。例えばこの患者はどういう事故で倒れていると言うように想定し、そこに人形を置き、3人で1チームになって骨折などしている人の処置をするという具合でやります。あとは資材や機材の取扱い訓練。救助に使用する物がきちんと使えるようにする訓練です。例えばホースを巻いたり、伸ばしたりする練習です。まだまだ色々あるんですよ。
PM12:00~1:00 休憩の時間。
PM 1:00~5:00 午前中の訓練の続きをします。
PM 5:00~9:00 夕食とお風呂の時間ですが、その間も待機しています。夕食は自分達で作るんですよ。
PM9:00~AM8:00 夜通し待機していますが、1.2.3.4勤と分かれていて交代で寝ます。
AM8:30 勤務終了、交代になります。
一日24時間出動で、その後2日休みの繰り返しになります。お盆も年末年始も関係なく勤務しています。
僕の管轄している地域は比較的事件や事故が少なくて、平成9年の一年間で救急車が出動したのは660件ぐらいです。火事は30件。車が衝突して出られなくなった人の救助が40件。一日平均にすると2件位かな。管轄は、東加茂郡足助町・下山村・旭町、北設楽郡稲武町の4町村です。総人口2万人ぐらいで消防署員は約70名で、男性職員10人と一日20人の3交代制で守っています。

Qこの仕事に就いて良かった事、辛かった事は?

短大29回生 三宅孝明さん

仕事をしていて楽しいと思ったことはないかな。辛いのは、事故現場へ行き、被害者の悲惨な様子を見なければならない時や、事故を起こした人の動揺した姿や、被害者の親など関係者の顔を見ながら状況説明しなければならない事ですね。こういうような仕事は辛いし、いやな事ですね。
でも、平成9年に救助訓練の大会がありました。けが人を迅速に救助し、負傷状態を判断し適切な手当てをすることを競う大会です。僕の勤務している下山出張所が東海大会で優勝し、全国大会に出場することになりました。写真の真ん中で担がれているのが僕です。

事故が起こる場所というのは大体決まっているんですよ。事故の多い場所への出動指令は、「ああ、またか」と思いながら出て行きますね。稲武の方ではR153沿いのヘアピンカーブ辺りは事故が多いです。皆さんも気を付けてくださいね。

取材を終えて

私たちも同じ短大29回生で、学生の頃から三宅君を知っていますが、毎日トレーニングで鍛えているせいか、とてもたくましくなっていました。卒業してからは、三宅君の休みがみんなと合わないため、なかなか会う機会がなく、久しぶりに元気な姿を見られました。今日は有休を取って取材に協力していただきありがとうございました。これからも身体に気を付けてがんばってください。

(担当、加藤・菱田)

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