personal23短大14回生 右近克敏さん
あの人、この人 | INTERVIEW 23短大生活は2年間と短い年数だけど楽しんでください。
短大14回生 右近克敏さん
千代田治療院
今回は名古屋市中区千代田(地下鉄上前津駅下車徒歩10分)で千代田治療院を開業されている右近克敏さん(14回生)をご紹介します。受付が6時までということだったので7時に取材をさせていただくことになっていましたが、道に迷って遅れてしまいました。でも、まだ診療中だったため、最後の患者さんが帰るのを緊張しながら待ち、取材をすることになりました。
Q学生時代の思い出は?
クラブは、フォークソング部でした。学園祭のコンサートもやりましたよ。僕らの頃は、後夜祭でキャンプファイヤーをしていて、その周りでコンサートをやりました。先輩の13回生の卒業式には国際ホテルで演奏しましたよ。
原ゼミでは、ゼミ長を原先生の指名でやりました。ゼミはまとまりが良くて、ゼミ旅行なんかもよく行きましたね。
Qこの職業を選んだきっかけは?
中学の頃、父が通っていた有名なマッサージの先生の所へ一緒についていき、いろいろ教えてもらっているうちに興味が湧いてきて、そのうち技術的なことも修得でき、このまま職業にしたいなと思うようになりました。
昭和55年に短大を卒業してすぐ、人間を治療するライセンスがいるということで「名古屋市鍼灸専門学校」で2年間勉強し、マッサージ師・指圧師の免許を取得して、昭和57年4月にこの千代田治療院を開業しました。その後専門学校の同級生や、整体の東洋医学の友達に誘われて「中和鍼灸専門学校」で針灸の資格をとりました。今は、整体を交えたオリジナルの治療を開発しています。
今度の4月で開業して丸18年になります。
Q中日ドラゴンズ選手との関わりは?
最初は一般の治療院として、腰痛・五十肩・ヘルニア・関節炎・ねんざなど、地域医療を目指してやってきたんですが、平成2~3年にかけて大きな変動期があって知人の紹介で、星野監督(中日ドラゴンズ現監督)が治療に来られ、その後秋季キャンプの時に球場に来てくれないかとの話が持ち上がり、星野監督の治療をするようになりました。
今のように、選手の皆さんに来ていただけるようになったきっかけは、小松選手(解説者・元中日ドラゴンズ投手)のおかげですね。小松さんは、現役時代からケガで非常に苦労された方で、台湾の方まで治療に行かれたと聞いています。この時も、知人の紹介で治療をしたら私の治療と彼の身体が合ったんですね。すごく調子が良くなったそうです。そこで、面倒見のいい小松さんが若い選手を次々と連れて来られるようになり、与田君、中村君、今中君とかの活躍されている方にたくさん来ていただいていて、今は一軍のトレーナーとして、うちのスタッフが入ってやっています。
待合室の壁に選手と撮った写真がたくさん飾ってありますが、全部は飾りきれなくて時々変えるんですよ。この前も、山本選手と写真を撮って壁の写真に加えさせていただいたんですが、とても喜んでもらいました。
平成4年からは、毎年沖縄キャンプにも行っていて、今年も2月に行く予定です。
他球団の選手では広島カープや、去年は巨人の松井選手も診たことがあります。
Q他のプロスポーツ選手との関わりは?
星野監督を紹介していただいたのが、アントニオ猪木さん率いる新日本プロレスの関係者だったので、猪木さんやその他のトップレスラーの方達も診るようになりました。当時プロレス界には、トレーナー制度がなかったのですが、その制度を築きたいという要望もありましたので、日本で初のトレーナーとして、お手伝いさせていただいて、現在ではうちのスタッフが新日本プロレスにも入っています。
今では、プロレスと野球の選手を診ているので、スポーツ障害の専門医みたいに取り上げられるようになりましたが、原点は地域医療ですので近所の方にもたくさん来ていただきたいですね。
後は昨年の名古屋場所から横綱の貴乃花関のほぼ専属トレーナーとして付いています。各場所の直前と千秋楽には、横綱に来ていただいていますが、中日(なかび)には治療をするために開催場所に出向いています。
また、東邦高校野球部の公認治療医もしていますので、レギュラーメンバーは、全員診ています。阪口監督とも親しくさせていただいていて、昨年の夏には甲子園の壮行会にも出席させていただき、久しぶりに短大に行ったら、きれいな体育館が出来ていてびっくりしました。阪口監督は、僕が東邦短大出身とは知らないでしょうから、驚かれるかもしれませんね。こう考えると、東邦とは縁が深いですね。
Q学生にメッセージをお願いします。
私たちが学生の時は、学生がプランを練って先生が後からついてきてくれる感じで、いろんな事を決めたんだけど、今の学生はマニュアルを組んであげないとやれない子が多いですね。でも、マニュアルを組んで与えられれば良い成果を上げられる。つまり、独立心があって協調性がないんだよね。個人の枠だったらすごく優秀なんだけどね。 短大生活は2年間と短い年数だけど楽しんでください。
取材を終えて
プロスポーツ選手のトレーナーをやっている方と聞いていたので、かなり緊張して取材に望んだのですが、たいへん気さくな方で和やかなムードの中、取材させていただくことができました。プロスポーツ選手とのつながりもきっと右近さんの人柄によるものだと思いました。
(担当:菱田・加藤・進士・後藤)